フリーマーケットに参加してみましょう。




フリーマーケットを覆う拝金主義

フリーマーケットで販売をしていると。

強引な値切りをしてくる人もいます。

酷い場合には、売る側が応じていないのに、わずかな小銭だけを渡して品物を持っていこうとする人もいるそうです。

たとえフリーマーケットとはいえ、売る側が応じていない限りは、「盗難」と言えるのではないでしょうか。

 

しかし、それを悪いことだと感じることもできない人もいます。

向こうに罪悪感などありません。

 

また、お金を払う方が「人としての価値が高い」、と思っているような感じの人もいます。

いつのまに日本人はここまで落ちぶれたのだろう、と残念な気持ちになります。

 

「他のところではもっと安かった」と言って、無理な値下げを要求してくる人もいます。

 

しかし、当たり前のことですが。

そんな理屈は、値切り交渉において、全く意味はありません。

フリーマーケットにおいて、販売価格を決めるのは、当然売り主ですし、他の売り場の人と販売競争をしているわけでもありません。

 

フリマは電機店の販売競争とは違うのです。

 

「○○円でなら買ってくれるという人がもう見つかっているので、その金額以上でないと売れない」と、はっきり断ってもよいでしょう。

早く売ってしまいたいなら、「いいですよその金額で」と明るく言って、さっさと売ってしまってもよいでしょう。

これも売り主であるあなたの自由です。

 

 

「仕方ないからお金を払ってやるよ」的な人もいます。

これもあなたが自由に判断して構わないのです。

自分が今まで使ってきたものなら、愛着や未練としての最低限の値段はあると思います。

 

売る・売らない、は、「商売」と違って、あなたの自由です。

なぜなら、フリーマーケットの売り場に置いているモノは、あなたの「所有物」だからです。

仕入れをした「商品」ではありません。

手放すのも、手放さないのも、あなたの自由なのです。

そんな値段でそんな人に売るくらいなら、自分で使った方がいい、転売するのではなくちゃんと自分で使ってくれそうな人に譲りたい、と思う場合もあるでしょう。

 

その場合は、「○○円以上でなかったら、自分でもう少し使いますので」

あるいは、「○○円で買ってくれる人をもう見つけているので、それ以上の金額でないと無理です」などと言って断りましょう。

 

 

あまりに常識を外れた金額での値切りをしてくる人はいます。

そして他のフリーマーケットで、高い値で売ったりする人もいます。

リサイクルショップに持って行って売る人もいます。

ネットオークションに出す人もいます。

「盗品市場(実在します)」で売る人もいます。

だから、そのような人たちにとって、「仕入れ値」が安いに越したことはないのです。

 

 

こちらは「いらないもの処分」「お客さんとの交流」などで楽しくフリマができればいいな、という気持ちなであっても、向こうは「商売」のつもりで仕入れに来ています。

 

「いらないモノならタダ同然で渡せ」

向こうは本気です。

 

このような「拝金主義者」は必ずいます。

向こうも実は必死なのかもしれません。

手軽な副収入のつもりなのかもしれません。

生活そのものがかかっているのかもしれません。

生活環境は、人それぞれなのです。

 

 

格差社会の今、フリーマーケットも、拝金主義という霧に覆われてしまっている気がします。

もちろん、フリーマーケットを楽しみたい、人との交流が楽しい、手作りのモノを買ってくれるのがうれしい、不用品を処分したい、という人たちだって、たくさんいます。

いろんな人が入り混じっているのが、今のフリーマーケットの現状です。

なんだか以前とはちょっと雰囲気が違う気がするのは、私だけではないと思います。

 

 

 

ですから、自分の中での「ボーダーライン」をはっきり決めましょう。

「こんな低い金額でこんな人に売るくらいなら、福祉団体へ、タダで寄付した方がずっと気持ちいい」

と思うなら、その方法を選んだほうがいいです。

 

別に相手がどんな人でも気にならないし、「とにかく荷物を減らしたいから、どんどん持って行って」という場合には、無茶な値切り交渉も逆に楽しんでしまいましょう。

 

何度も言いますが、こちらは、商売をしに来ているのではありません。

(商売をしに来ている人もいますが。)

 

商売でない限り、「商売人」と「お客様」の関係ではありません。

両方とも立場は同等です。

そこを勘違いしているお客さんも多いのですが。

これも拝金主義に日本が侵されているということなのでしょうか。

 

 

 

 

「その値段では売れない(あなたには売らない)」という答えだって当然あり得るのです。

ただし、最近はキレ安い人も増えています。

必要以上に刺激するのはやめておきましょう。

車に傷をつけられたり、商品に水をかけられたりすると大迷惑です。

昔の平和なフリーマーケットとは違い、今はフリーマーケットも、一部の人にとっては「仕入れの場」となっています。

それで生活をしている人もいるのです。

コツをつかめば、それなりの収入にはなるのかもしれません。

 

 

 

その一方、本当に生活に困っている人もいます。

お小遣いの範囲内で、オシャレしたいという女の子もいます。

 

 

自分の中で、先に決めておきましょう。

「とにかく荷物を減らすのが目的」なのか。

「少しでも高く買ってもらう」のが目的なのか。

「せっかくだからいろんな人と会話を楽しみたい」のか。

「感じのいい人には値引きしてあげるけど、感じの悪い人には、一切値引きはしない」のか。

「それは差別じゃない?みんなに公平に対応するべき」というのでしたら、そうすればよいのです。

販売価格や値引き、そして売るか売らないか、については、売り主であるあなたが自由に決めていいのです。

 

 

午後を過ぎたら、どんどん値引きしていくのか。

値切り交渉なんて面倒だから、最初から、全部格安で販売するのか。「全品、本当に格安!早い者勝ち!格安のため、値引きは一切行いません!」と先に大きく書いておくのか。

「午前中は一切値引きは行いません。午後より行います」と大きく書いておくのか。

 ↑この方法も、値段の付け方次第では、午後まで待っていたらいいモノがなくなってしまう、と売れ行きがよくなる場合があります。ちょっとした賭けですが。

一日を通して、表示金額は変えずに、値引き交渉をしてくる人とは値引き合戦を楽しむのか。

売り主であるあなたが、本当に自由に決めていいのです。

だから「フリーマーケット」なのです。

 

 

ここでも、先に最終目的をはっきりさせておく必要があります。

「フリーマーケットに時間を取られたくない。不用品の処分に時間を取られたくない。手元にお金がほとんど残らなくてもいいから、一度のフリーマーケット参加で、売りきってしまいたい」のか。

「どうせなら少しでも多く小銭を手にしたい」のか。

「2、3回に分けて、じっくり売って、できるだけ手元にお金を残したい」のか。

あなた自身の「フリーマーケットでの、お金と手間と時間」に対する気持ちをはっきりさせておきましょう。